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【印刷会社社員も実は知らない】
印刷用紙の作り方に迫る!

2024.5.30

今回のテーマは「紙」。皆さんはA4の書類をコピーする場合はA4の紙からコピーしますよね。でも私たち印刷会社は大量コピー業。A4のチラシを作るとすれば、それよりも大きな用紙で、何面も同じ絵柄を隣り合わせて印刷することで早く大量に印刷しています。

大きなものでは大体1m×0.8mくらいとなるその用紙。そもそもどうやって、どれくらいのサイズ感で作られているのでしょうか?

今回は宮城県石巻市にある日本製紙石巻工場にお伺いして紙の作り方に迫ってきました。

  1. やってきたのは東京ドーム23.5個、国内の洋紙生産の5%を担う巨大工場!
  2. 幅約8.5m×全長150mの想像をはるかに超える大型マシン
  3. 出来上がったのは重さ30tの巨大紙ロール
  4. 出荷は工場からダイレクト

↓↓↓ 動画版はこちらから!!↓↓↓

 

やってきたのは東京ドーム23.5個、国内の洋紙生産の5%を担う巨大工場

石巻工場では、雑誌の表紙などに使われる表面がつるつるしたコート紙や、書籍などに使われるザラッとした上質紙、そのほかにもコピー用紙に使われるPPC用紙や、紙コップなどの紙器原紙新たな事業展開としてパルプをナノレベルまで細かくほぐすセルロースナノファイバーの製造もおこなっています。

工場は旧北上川と石巻工業港の間に立地しています。洋紙の製造には豊富な工業用水が必要不可欠だとか。近くを流れる旧北上川からの豊富な水資源、海に隣接することから原料となるチップの輸送にも最適な場所とのこと。

今回はその中で通常の印刷用紙を製造する工程を見せていただきました。

 

幅約8.5m×全長150mの想像をはるかに超える大型マシン

製紙用マシンは全長150m。さらっと言っても150m。

100m徒競走を思い出してみてください。あれの約1.5倍…とんでもないサイズ感です。

ここで作られる紙の作り方は5工程。

 

①紙パルプを溶かした液体を吹き付ける

②プレスして水分を搾り取る

③ドライヤーで乾かしていく

④表面をコーティングする

⑤巻き取ってロール状にする

 

なんだか文字だけでは簡単ですが、それが150mの機械の中を毎分1000m、時速60㎞の速さで紙が進んで作られています。紙が破けないんでしょうか。

コピー機みたいに途中で紙が挟まっちゃったりしたらどうするんだろ?などといういらぬ心配をしてしまいます。

取材時はまだ肌寒さも残る5月でしたが、紙の乾燥工程はやはり熱がかかることで工場の中は蒸し暑い。体力勝負です。

出来上がったのは重さ30tの巨大紙ロール

コーティング作業を終え巻き取られた巨大ロールは幅6.5m、直径3mのさながら大型トイレットペーパー状のもの。ただ、重さは約30tとかわいげが全くない重量。巨大ロールは1時間半に1本作られるそう。そんな重量で床が抜けないの?

この巨大紙ロールをサイズごとにカットして、用途別のサイズに加工していくようです。

私たち印刷会社が使う用紙はロール状のものをそのまま使う「巻き取り」と呼ばれる紙と、大きなシート状になっている「平判」と呼ばれるものの二つがあります。

「巻き取り」はカセットテープのように、幅6.5mの大きなロールからサイズ別にカットしたものを別なロールに巻き取っていきます。「平判」は同じように大きなロールからサイズ別にカットしたものをセロハンテープをカットするように小さく切り出してそろえていきます。

あとは自動で梱包され、それぞれ出荷されていきます。

出荷は工場からダイレクト

石巻工場はなんと鉄道の引き込み線が工場に入っています。

貨物列車が毎日3本到着するそうで、製品の全体の約4割が鉄道コンテナで輸送されていきます。あとは約2割が海上輸送。残りがトラックで各地に輸送されていきます。

いかがでしたか?今回印刷用紙ができるまでを追いかけてみました。

皆さんが普段使っているコピー用紙も、ここ日本製紙石巻工場製かもしれません。

取材にご協力いただきました日本製紙石巻工場のみなさん、ありがとうございました!

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